arrows M05とarrows Be3 国産スマホの性能比較 arrows RX、arrows U、arrows JはM05と同型
【12月11日追記】
富士通コネクテッドテクノロジーズは、SIMフリースマートフォン「arrows M05」を12月18日より発売します。これは既存のarrows RX、U、Jと同等のSIMフリー版と言っていいかと思います。ですので、詳細は以下RXの部分を読み替えていただければと思います。
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【11月2日追記】
11月よりY!mobileのジャパネットたかた限定モデルとして、arrows Jが発売されました。ベースモデルがソフトバンク版のarrows Uですので、ほぼ同等の機能です。にもかかわらず、端末価格が60,940円と、なぜか2倍近い非常に高額な設定になっています。ネットで情報を調べられる人は大丈夫だと思いますが、新聞広告など端末が100円かのような表示(実は頭金が100円)で優良誤認させる大きな罠が待っていますので、もしご家族などが購入を検討していそうな時は、気を付けるようアドバイスしてあげてください。
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海外勢のコスパのいいスマホが圧倒的に優勢になる中、相変わらず国産のスマホは苦しい現状にあります。ピーク時に比べると、メーカー数も減少し、寂しい限りです。
富士通 arrowsもそんなブランドの一つです。
ただし、CMで耐衝撃スマホとしてアピールしていることもあり、ドコモオンラインショップの人気機種ランキングを見ると、arrows Be3(F-02L)が上位を占めており、一定の評価を得ていることもうかがえます。
また、この秋には楽天モバイルからarrows RXがsimフリー版として発売されます。なお、このRXはソフトバンクからすでに発売済みのarrows Uとほぼ同型機になります。(唯一の違いは、RXにおいて背面の指紋認証が追加)
そこで、今回最新のarrows RXとarrows Be3(F-02L)を比較することで、最近のアローズスマホの特徴を整理してみたいと思います。
1、arrows RXとarrows Be3のスペック比較
ブランド名 | arrows M05 arrows RX(楽天) arrows U(SB) Arrows J(Y!) |
arrows Be3(F-02L) |
キャリア | SIMフリー 楽天(SIMフリー) ソフトバンク Y!mobile |
ドコモ |
OS | Android 9 Pie | Android 9 Pie |
サイズ | 約149×72×8.8mm | 約147×70×8.9mm |
質量 | 約166g | 約145g |
CPU | Snapdragon450 1.8GHz |
Snapdragon450 1.8GHz |
内蔵メモリ | RAM 3GB、ROM 32GB | RAM 3GB、ROM 32GB |
ディスプレイ | 約5.84インチ FHD+ TFT液晶 2,280x1,080 |
約5.6インチ FHD+ 有機EL 2,220x1,080 |
ノッチ | あり | なし |
アウトカメラ | 約1,310万画素 約500万画素 |
約1220万画素 F1.9 |
動画レート | 1080p/30fps | |
インカメラ | 約800万画素 | 約810万画素 F2.0 |
Wi-Fi | 802.11a/b/g/n/ac | 802.11a/b/g/n/ac |
Bluetooth | Ver.4.2 | Ver.4.2 |
バッテリー | 2,880mAh | 2780mAh |
防水/防塵 | IPX5・IPX8/IP6X | IPX5・IPX8/IP6X |
生体認証 | 指紋認証(背面)※RXのみ (UおよびJは指紋認証なし) |
指紋認証(背面) |
イヤホンジャック | あり | あり |
その他の機能 | おサイフケータイ | おサイフケータイ ワンセグ |
カラー | ゴールド(限定) ホワイト ブラック |
ホワイト ブラック ピンク |
SIMトレイ | シングル | シングル |
外部ストレージ | microSD 400GB | microSD 400GB |
価格(税込) | 39,800円 32,800円(楽天) 33,264円(SB) 60,940円(Y!) |
34,056円(ドコモ) |
スペック的なプラスを黄色で、マイナスを緑で表記しています。
どちらも3万円台前半の価格帯で、いわゆるミッドレンジスマホにあたります。
国産メーカーらしく、防水防塵やおサイフケータイといった日本独自仕様にも対応しています。全体的に見て、同等クラスの端末と評価できます。
2、arrows RXのポイントは
「使いこなせる、あんしんスマホ」とうたっているように、まさに入門機として、富士通の得意とする「らくらくホン」のノウハウが生かされているようです。
またスペック的には、これまでのシングルカメラから、RXでは2眼カメラを搭載してきました。まだまだ他社同等クラスと比べて周回遅れではありますが、わかりやすい進化のポイントかと思われます。
一方で、CPUやメモリ、バッテリーサイズは旧来のまま、エントリーレベルにとどまっています。
最近のミッドレンジの主流は、スナドラ600ないし700番台で、メモリも4gb/64MB、バッテリーも3000mAh以上といったところですから、この辺はもうひと頑張り欲しいところかと思います。
また、楽天専売モデルの特長として、起動画面にRakuten表示があらわれる点と、楽天系のアプリがプリインストールされている点が挙げられます。(アプリはあとでアンインストール可能です)
SIMフリーではあるものの、どうしても端々に楽天のカスタマイズが見られることは注意してください。
気になる部分では、ディスプレイがTFT液晶ということで、スペックダウンが見て取れます。コストカットの影響かもしれません。この辺はBe3のほうが、画面がきれいで、視認性が高いのかなと思われます。視聴環境重視の方は注意してください。
3、arrows RXはどんな人におススメ
まさにキャッチフレーズの通り、エントリー向けとして、ガラケーからスマホへの乗り換えといった層を対象にした機種と言えるかもしれません。
あんしんを前面に出していること、国産ブランドであることをウリに、富士通に親しみがある人や、これまでarrowsを使ってきて、その操作感に慣れている人にとっては、正常進化なのかなとは思います。
ただし、カメラの数以外の差分はほとんどありませんので、あえて買い替えるほどの違いは見いだせないかもしれませんね。
国産スマホというくくりでいくと、シャープがここのところだいぶ頑張っているようです。AQUOS sense3シリーズがほぼ同価格帯ながら、一歩上のスペック性能を満たしていますので、そちらが比較対象になりそうです。
また、さらに一段の低価格帯としては、GALAXY A20が有力な対抗馬となりそうです。1万円近く安くて、ほぼ同等のスペックかと思われますので、検討に値するモデルです。
また、カメラ重視派の人には、OPPO A5 2020が何と4眼カメラを搭載してきています。同価格帯でのカメラスペックの違いは圧倒的かと思いますので、こちらも比較してみてください。
2020年夏モデルとして、ドコモからarrows Be4が発売になります。しかし、残念ながらBe3とほとんど変わらず、めぼしいスペックアップも見られません。
ここから推察されるのは、富士通としてはエントリーモデルを継続的に出してはいくものの、あくまで低価格ラインナップを揃えるためだけ、という消極的姿勢です。
ですので、どうしても富士通をお求めになるのであれば、多少型落ちでも安いほうでいいのかなと思われます。