リチウムイオン電池を内蔵した製品
腕時計は航空便で送れるの? ヤマトで航空便にするための注意点
島嶼部に荷物を送る場合など、それが航空便になるか、船便なのかは大きな違いですよね。到着日数が全然違います。
航空便にはいくつかのルールがあるので、それを満たすかどうかが大きなカギを握ってきます。
今回、沖縄に発送する機会がありましたので、その実体験から、航空便(航空搭載)にするために気を付けることを整理してみたいと思います。
1、航空搭載が認められている内容物かどうか
前提として、航空搭載が認められている品目でなければ、航空便では送ることはできません。
例えば電子機器や精密機械を送る際、電池がチェックポイントになるかと思います。
過去にパソコンやスマホの発火事故が取りざたされたことも多いですが、リチウムイオン電池は危険物の一種として航空搭載の規制品目となっています。
ではそれ以外の電池はどうなのか?
今回、たまたま腕時計(酸化銀電池)を送ったのですが、果たして航空便で問題なく配送が可能なのか?、その顛末を整理しておこうと思います。
ちなみにリチウム電池はハイパワーな電子機器に積まれているので、その代表例はパソコンやスマホですね。類似してスマートウォッチや高機能なデジタル時計にはリチウム電池が使われています。いわゆるコイン型といわれるものです。
一方、旧来からあるアナログの腕時計は、酸化銀電池ですね。例の小さいボタン型です。
サイズと形状を比べればおおむねそれがリチウムか酸化銀かの区別はつくのですが、ときに中間的形態のものもありますので、それが組み込まれた機器の外見から、電池の詳細を簡単に見分けるのは難しいでしょう。
また、今回はヤマトのネコポスにての配送でした。簡易配送方法なので、もしかすると通常の宅急便よりも規制が厳しい可能性もあります。
一応公式ページにある航空搭載規制品目の中に、以下のような文言がありました。
事前申告や適切な梱包方法により航空搭載できるもの
詳しい梱包方法や提出書類については、セールスドライバーにお尋ねください。
この辺の規制はヤマトでも日本郵便でも共通かと思います。
一応ルールに従っている範囲であれば、たとえリチウム電池搭載でも、航空搭載可能な場合もあるのですね。
一律に不可なのかと思っていました。
適切な梱包方法というのが、通常の宅急便を指しているとすれば、ネコポスではダメということになりますね。日本郵便もゆうパックのみとうたっています。
よく考えてみれば、パソコンやスマホも中国からバンバン輸出されているわけで、リチウム電池が一律に不可だと、物流が滞ってしまいますよね。ただし、新品の場合はリチウム電池がきちんと安全に梱包され、注意ステッカーが貼られているので、対策済みということかもしれません。
以下のようなシールを見たことがありませんか?
それ以外の電池はとくに規制がかかってませんが、要はその違いを見分けられるのかにかかってくるように思います。リチウム電池搭載かもと疑われれば引っかかるということですね。
2、内容物の申告と品目の適切な記載
よくある過ちが、品目を記載しないとか、いい加減な品目を記載するというミスです。
たとえメルカリなどで品目が自動記載されるものだとしても、ここが適切でない、ざっくりした表現や、あいまいな場合は、この時点で内容不明物として弾かれ、船便に回されることになります。
確実に航空便で送りたい場合は、品目を正しく記載することが最低限必要な手続きです。
加えて以下のような申告シールを添付すればより確実です。
今回はいろいろ聞きたい点もあったので、ヤマトの配送所に直接出向き、一応窓口で品物を内容を説明し、リチウムイオン電池ではなく、酸化銀電池の腕時計であることを申告しました。
担当者さんが違いを十分に理解しているかははなはだ微妙でしたが。
一応このような「お荷物の申告書」というシールがあります。
これを添付することで、発送時に問題のない内容物であるということを明記できます。
ただし、申告の有無とは別に、航空便のX線検査ではねられてしまえば、航空便ではなく船便に切り替えられてしまうことは避けられません。
はたして、検査担当者は映像でそれがリチウムイオン電池か酸化銀電池か、見分けることはできるのでしょうか?
それともよくわからない電池ありの機械類は一律に弾いてしまうということなのでしょうか?
疑わしきは~という発想ですと、電子機器はすべて、その時点でアウトかと思われます。
仮に航空便ではなく船便になってしまうと配送に最低でも一週間はかかってしまうようです。台風などの天候不順やさらに離島となると、さらに追加して時間がかかるでしょう。
実際の結果
今回、関東から沖縄市内に配送しましたが、
ネコポスで電池アリ(非リチウム電池)で問題なく航空便で送ることができました。
発送翌日に羽田空港ベースを作業店通過、翌々日に配達できましたので、時間的には九州や北海道と同等、中一日で2日後の到着ですので、順当だったと思います。
やはり、きちんと品目を記載し、申告書を添付したのが大きいと思います。
また、気になる品物の場合は、ヤマトの営業所から直接発送することもポイントです。コンビニ発送ですと細かい指定や事前確認ができないため、安全重視だと航空便を外される可能性が高まります。