Xperia10Ⅱ ドコモ版は4.2万円でやっと競える価格に Xperia8とのスペック比較
昨年からSONYのXperiaも、かつての主流であったがフラグシップだけでなく、新たなボリュームゾーンであるミドルレンジに軸足を拡げつつあります。
今年もその傾向は続くようで、この2020夏モデルとして、ドコモ、au、Y!mobileからXperia 10 Ⅱが投入されます。
とくにドコモでは、この夏、4万円前半というリーズナブルな価格帯を実現し、ミドルレンジの普及を後押しする戦略を打っているようです。
昨年投入されたミドルレンジは、Xperia 8とXperia Aceでしたが、競合他社に比べると、ややスペック的に弱いという印象は否めませんでした。
さて、今回のXperia 10 Ⅱはその辺、どうでしょうか?
有力な選択肢として候補にあがるかどうか、ここではXperia 8と比較してみたいと思います。
1、Xperia AceおよびXperia8のスペック比較
ブランド名 | Xperia10Ⅱ | Xperia8 |
キャリア | ドコモ(SO-41A) au(sov43) Y!mobile |
au UQ Y!mobile |
OS | Android 10 | Android 9 Pie |
サイズ | 約157×69×8.2mm | 約158×69×8.1mm |
質量 | 約151g | 約170g |
CPU | Snapdragon 665 2.0GHz+1.8GHz |
Snapdragon630 2.2GHz+1.8GHz |
内蔵メモリ | RAM 4GB、ROM 64GB | RAM 4GB、ROM 64GB |
ディスプレイ | 約6.0インチ FHD+ 有機EL 2,520×1,080 |
約6.0インチ FHD+ IPS液晶 2,520×1,080 |
アウトカメラ | 約1220万 F2.0(標準) 約800万 F2.2(超広角) 約800万 F2.4(望遠) |
約1200万画素 F1.8 約800万画素 F2.4 |
動画レート | ||
インカメラ | 約800万画素 F2.0 | 約800万画素 F2.0 |
Wi-Fi | 802.11a/b/g/n/ac | 802.11a/b/g/n/ac |
Bluetooth | Ver.5.0 | Ver.5.0 |
バッテリー | 3600mAh | 2760mAh |
防水/防塵 | IPX5・IPX8/IP6X | IPX5・IPX8/IP6X |
生体認証 | 指紋認証(側面) | 指紋認証(側面) |
イヤホンジャック | あり | あり |
その他の機能 | おサイフケータイ | おサイフケータイ |
カラー | ミント ホワイト ブラック ブルー |
ブラック ホワイト オレンジ ブルー |
SIMスロット | シングル | シングル |
外部ストレージ | microSD 512GB | microSD 512GB |
価格(税込) | 41,976円(ドコモ) 49,990円(au) 54,800円(Y!) |
59,040円(au) 55,440円(UQ) 54,000円(Y!) |
2、進化ポイントのまとめ
全体的に底上げされてきている印象です。
進化のポイントは、CPUがバージョンアップしたものの、ROMとRAMに変更はありません。欲を言えばスナドラ700番台を載せてほしいところですが、この辺は相変わらず控えめなスペックです。ハイエンドと差別化するために意図的に抑えているのかもしれません。
カメラは2眼から、今主流の3眼へと増強されました。広角だけでなく、今回は望遠カメラも追加されたので、活躍するシーンが増えてくるかと思われます。
印象的なのは、軽量化を図りつつ、バッテリー容量が増強されている点です。コンパクトなモデルはこの辺が難しいところですが、150gで3600mAhというのは優秀なのではないでしょうか。
また、SONYお得意の21:9ワイドディスプレイも有機ELですので、発色もよく、縦長ディスプレイと併せて、動画などを愉しむのに好適かと思います。
3、Xperia 10 Ⅱはありか、なしか
上記のように、昨年に比べて、順当にスペックアップしていることがわかります。とくにドコモ版は価格を昨年より大幅に安くした攻めの戦略をとっていますので、Xperiaファンや、日本メーカー製のミドルレンジを探している方には有力な選択肢になりそうです。
ただ、競合他社と比べると、やはり相変わらずスペックに比して割高になりそうなことは否めません。SONYブランドの付加価値なんでしょうかねぇ。
いちばんバッティングしそうなのは、去年高コスパスマホとして話題をさらったOPPO Reno Aでしょうか。
OPPO Reno Aはスナドラ710搭載で3万円クラスですから、やはり相当のアドバンテージがあります。
Xperia 10 Ⅱのスナドラ665はOPPOでいえば、2万円クラスのOPPO A5 2020と同じCPUですし、OPPOがいかに高コスパなのかがわかります。
もちろん、コスパだけですべてが決まるわけではありませんし、Xperiaを好まれる方は、ブランドバリューが相当な比重を占めるでしょうから、購買層は自ずと分離するのかもしれません。
それでも、幅69㎜の狭幅はとても握りやすいですし、サイドボタンの指紋認証も使い勝手がいいですので、コンパクトで使い勝手の良いスマホをお探しの方には有力な選択肢になりそうです。
同時期発売のミドルレンジでは、GALAXY A41やLG style3もだいぶいい感じに仕上がってきていそうです。
ここら辺は迷いどころかもしれません。